魔法使いの法則

幼馴染

彼女はいつも明るくて

僕なんか振り回されっぱなしで

なのに今日はこんなに暗くて

僕は何だか困ってる


「どうしたんですか・・・?茜」

こんなに暗いのはきっと僕の所為だろう
あんなに怖いって言ってたのに
それでも一緒にいたいって

"僕"がなくなれば、茜だって危ないのに

「うん?なんでもないよ?」

彼女はキョトンとして答える
でも上の空な時は大体暗くって
周りの空気もどよんでしまう

「いつもの茜じゃないです、やっぱ僕・・・」

思わず切なくなった
あんなに仲良くしてた幼馴染が今ではバラバラ
それに、こんなに怯えさせて・・・

「遥の所為じゃないってば、ちょっと考え事してただけ」

苦笑いする彼女、また困らせている
そう思うとどうすればいいかわからなかった
彼女は立ち上がると僕の胸元にトンッと頭をつけた
手はしっかりと僕の服を握っている

「ごめんね、遥の方が辛いのに暗くなっちゃって・・・」

僕は戸惑って手のやり場に困った
中一の時は彼女の方が背が高かったのに
今ではこんなに彼女が小さく見えて
その小さい肩を震わせてるから
あの都市を逃げ出した時のように抱きしめた

「僕こそごめんなさい、こんなに茜を悩ませてる・・・」

彼女は頭をつけたまま首を振る、
僕を見上げて苦しげな笑顔を見せると掴んでいた手を離した

...2005.06.27

ジャンヌの043曲目prism聞きながら書いた物。
一番それっぽい二人だったから書いたのにprism・・・?